シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
専門演習Ⅰ | 2024 | 前期 | 木2 | 総合政策学部 | 伊賀上 菜穂 | イガウエ ナホ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
PS-IF2-SM01
履修条件・関連科目等
「民族と文化」を履修しているか、2年次に履修すること。また2年次に「ロシアの社会と文化」を履修すること。
ロシア語の能力は必須ではありませんが、ロシア語の知識を持つかその習得を考えている方を優先して、授業内容を決定します。
授業で使用する言語
日本語/英語/その他
授業で使用する言語(その他の言語)
ロシア語
授業の概要
【研究テーマ】「ロシア・旧ソ連地域の社会と文化」
ユーラシア大陸の北半分を占めるロシア・旧ソ連地域。世界で最初の社会主義国家として 20 世 紀の世界に大きな影響を与え、また1991 年にソ連が解体した後も、ロシアは国際情勢を左右する大国であり続けました。
2022年にロシアがウクライナに軍事侵攻したことで、旧ソ連地域が世界情勢に与える影響力の大きさがはっきりと証明されてしまいました。ソ連から独立した中央アジア、コーカサス地方、ヨーロッパの各共和国の動向も、目が離せません。
この授業ではロシアおよび旧ソ連の社会と文化について、ロシア・ウクライナ情勢のみならず、社会制度や民族政策、言語政策、日本との関係など様々な側面からアプローチを行い、当該社会に対する理解を深めていきます。この地域の研究に不可欠なロシア語力の強化をはかるとともに、可能であれば実際に現地を観察する機会を持ち、当該地域のナマの様子を知ってほしいと思っています。
科目目的
ロシアおよび旧ソ連の社会と文化について基本的な知識を身に着け、当該社会について様々な側面からアプローチできるようになることを目指します。
また、ロシア・ウクライナ関係をはじめとする社会情勢に注目します。
到達目標
ロシアおよび旧ソ連の社会と文化を知るうえで最低限必要な、歴史学的、地理学的な知識を獲得することを目標とします。
授業計画と内容
ロシアを含む旧ソ連圏での短期語学研修や留学が可能な場合、参加者はそれに向けて準備していきます。またその一環として、ロシア・旧ソ連地域に関して最低限必要な知識を習得します。
留学や研修を行わない場合も、ロシア・旧ソ連地域について学びます。
第01回 授業ガイダンス、年間の予定
第02回 ロシア、旧ソ連地域の地理を知る(講義)
第03回 ロシアの地理(ヨーロッパ地域とシベリア、極東)を知る(講義)
第04回 ロシア・旧ソ連に関する基本事項の確認(『ロシアがわかる12章』1~4章を読む)
第05回 ロシア・旧ソ連に関する基本事項の確認(上記文献5~8章を読む)
第06回 ロシア・旧ソ連に関する基本事項の確認(上記文献9~12章を読む)
第07回 ロシア渡航計画に関する話し合い
第08回 ロシア史を知る(『ロシア・ロマノフ王朝の大地』古代史の輪読)
第09回 ロシア史を知る(上記文献中世史輪読)
第10回 ロシア史を知る(上記文献初期近代史輪読)
第11回 ロシア・ソ連映画の鑑賞と意見交換
第12回 ロシア史を知る(上記文献中期近代史輪読)
第13回 ロシア史を知る(上記文献後期近代輪読)
第14回 ロシア史を知る(上記文献ロシア革命史輪読)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
ロシア語海外研修や旧ソ連地域への参加希望者には、指導・支援を行います。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
平常点 | 100 | 出席、積極的な発言、口頭発表の内容(ハンドアウト作成を含む)などによって評価します。 特別な理由なく半分以上欠席する、口頭発表をしない(自分の担当を遂行しない)、のどちらか一方に当てはまれば、不可またはF判定とします。 |
成績評価の方法・基準(備考)
外国への渡航準備や現地での活動は、別途評価します。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
基本文献としては以下を考えています。そのほか授業中に適宜紹介します。
土肥恒之『ロシア・ロマノフ王朝の大地』興亡の世界史 14、講談社、2007 年。
塩川伸明『民族とネイション:ナショナリズムという難問』岩波新書、2008 年。
ユーラシア・ブックレット編集委員会編『ロシアがわかる 12 章』東洋書店、2005 年。
藤本和貴夫編『ロシア学を学ぶ人のために』世界思想社、1998 年。
土肥恒之『ロシア・ロマノフ王朝の大地』、講談社文庫、2016年。
塩川伸明『民族とネイション:ナショナリズムという難問』岩波新書、2008年。
その他特記事項
地域研究は対象が広く、その研究には多くの知識が必要です。そのためこの授業では、自らが関心を持って研究テーマを掘り下げ、発表していくことを重視します。またそれとともに、他の受講者の研究内容を聴いて情報を吸収していくこと、その内容について論理的に判断する力をつけることをめざします。
受講生には主に電子メールで連絡を行います。
参考URL
伊賀上菜穂ホームページ(https://sites.google.com/g.chuo-u.ac.jp/igaue/)