シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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史料演習B | 2023 | 後期 | 月2 | 文学部 | 深谷 幸治 | フカヤ コウジ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-JH2-F106
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
前期のこの科目概要と同様に、授業を経て受講学生諸君に過去の諸時代の史料を自力で読めるようになってもらうことが、この授業の目的である。
授業の方針・進行方式も前期に準拠し、担当教員が提示するさまざまな史料を共同して読み、またグループワークでそれぞれの担当史料を決定し、具体的に文章そのものを読み、そこに現れる語句・筆者また時代背景などにつき調査の上で発表・報告してもらうことになる。また必要であれば付加的に、古文書学的な説明・読解を行う。
科目目的
この科目は、その名のごとく日本史学専攻2年次の学生諸君が、史料読みの能力を習得し、さらにそれを高めていくための演習である。学生諸君が日本史の前近代を、あるいは近代以降の専攻を希望するものであっても、実際にその時代ごとの過去の人々が作成し書き残した諸史料を読み、内容を理解するための能力は確実に必要なものであり、それは将来的な卒業論文やレポート、あるいは学校教員・学芸員・研究者などの仕事に就く上でも必ず有用なものとなる。まずはこの科目を受講することによって、その史料読みと意味内容の理解に慣れていってもらいたい。
演習であるからには、基本的には学生諸君に調査・発表を行ってもらう場所となる。前期と同じく、グループワークとしてそれを担当してもらうので、承知しておいていただきたい。
到達目標
この授業に参加した学生諸君が、自力でやや高度な和風漢文・古文、またはそれらが混交して書かれた、過去の諸時代の史料を読むことができるようになること。またそれをグループワークによって調査・発表することにより、その過程で必要な情報を選択し、整理し、プレゼンテーションすることができる能力をも獲得していくこと。
それにより得られた能力が、日本史学の諸授業の中で提出すべきレポートや、大学生としての勉強・学修の総仕上げとも言える卒業論文の作成に役立つものとなること。さらに将来的には、学生が学校教員・学芸員・研究者などの仕事をする上で有用な能力ともなり、あるいはそれ以外の職業に就いたとしても、何らかの形でこの授業の学修・発表等の経験が役立つものとなること、それらが目標となる。
授業計画と内容
第1回 後期授業に向けてのガイダンス。新たなグループ分けなど。また古文書学的な説明。
第2回 可能であればグループワークに入る。室町時代の史料、寺院記録など。
第3回 グループワーク、室町時代の史料、応仁の乱関係など。
第4回 グループワーク、戦国時代の史料、関東争乱関係など。
第5回 グループワーク、戦国時代の史料、戦国家法関係など。
第6回 グループワーク、安土桃山時代の史料、大名文書など。
第7回 グループワーク、安土桃山時代の史料、記録類など。
第8回 グループワーク、江戸時代の史料、歴史書など。
第9回 グループワーク、江戸時代の史料、紀行文など。
第10回 グループワーク、近現代の史料、条約文など。
第11回 グループワーク、近現代の史料、回想記など。
第12回 グループワーク、近現代の史料、政治家日記など。
第13回 グループワーク、近現代の史料、新聞記事など。
第14回 全体のまとめと総括。
上の内容はあくまで予定であり、時間配分や史料は変更されることがある。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
史料読みには古文・漢文の基礎的知識が必要なので、高校時代に学修したそれら科目の内容を確実に記憶し、あるいは使いこなせるようにするため、自分で復習すること。そのためには古文・漢文の教科書なり参考書がいるので、それらを取り寄せるなり図書館で借りるなりして、事前に自らの能力を高める努力と準備をしておくことが重要。
昔の時代の史料なので、書かれている漢字は旧字体である。それらを読めるよう、この演習を通じて慣れていってもらいたい。また読み込みには、さまざまな漢字の訓読み・音読みの読み分けができなければならない。認識しておいてほしい。
授業の各時間で読むべき史料は、担当教員がプリントで作成し事前に配布するので、それらを読み込んでおく。これは調査・発表担当グループは当然として、それ以外の授業参加者全員も必須。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 50 | 自らの所属するグループが発表・報告した内容をどの程度きちんと理解・把握しているか、その点を試験の解答内容によって評価する。 |
平常点 | 50 | グループワークでの調査・発表にどの程度まじめに取り組んでいるのか、またその際の報告の中身やその充実度はどうであるか、それらを見て判断する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
manabaアンケート機能などを使用し、参加学生からの意見や感想を聴く。それによって、担当教員が授業内容を改善していくための資としたい。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
使用するテキスト(史料)は授業時間ごとに異なってくるので、その都度担当教員がプリントして配布する。その際に出典等につき説明を行う。
参考文献 佐藤進一『新版 古文書学入門』(法政大学出版局、2003年) など。