シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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特殊講義(中国仏教考古学) | 2024 | 前期 | 木4 | 総合政策学部 | 篠原 典生 | シノハラ ノリオ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
PS-AR3-9001
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
インドでおこった仏教は長い時間を掛けて東アジア諸地域に広がっていった。なかでも中国に伝わった仏教は、中国本土の伝統的思想や造形芸術と融合し独自の「中国仏教」として昇華し、中国の文化、思想、社会、経済、政治等に多大な影響を与えるまでに成長した。その影響は日本を含む周辺地域にまで及んでいる。東アジア世界を理解する上で、仏教は欠くことのできない要素である。
本講義では、世界文化遺産にも登録されているキジル石窟や敦煌石窟、雲岡、龍門などの世界的にも有名な石窟寺院を紹介し、中国仏教がどのように発展してきたのかを見る。
科目目的
中国石窟寺院の地域的特徴および歴史的展開について基本的な知識を習得する。仏教石窟の構造と機能を理解し、社会的にどのような役割を果たしたのか理解する。石窟芸術の鑑賞にとどまらず、石窟造営の社会的背景、造営に関わった人々の思想や立場などを考察する。
到達目標
中国の著名な石窟寺院について、所在地や年代、造像の特徴など基本的な内容を説明できる。
授業計画と内容
第一回 ガイダンス
第二回 中国仏教の基礎知識
第三回 新疆の石窟Ⅰ 亀茲国
第四回 新疆の石窟Ⅱ 高昌国
第五回 河西回廊の石窟Ⅰ 敦煌 北魏前後
第六回 河西回廊の石窟Ⅱ 敦煌 隋唐
第七回 河西回廊の石窟Ⅲ 炳霊寺 麦積山など
第八回 関中の石窟
第九回 華北の石窟Ⅰ 雲岡 北魏
第十回 華北の石窟Ⅱ 龍門 北魏
第十一回 華北の石窟Ⅲ 響堂山 北朝後期
第十二回 華北の石窟Ⅳ 龍門 唐代
第十三回 西南地方の石窟
第十四回 まとめ
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
図書館やインターネットを利用し、講義で扱う地域の仏教遺跡や石窟寺院などについて調べる。
博物館などを参観する。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 40 | 重要な仏教遺跡、石窟寺院に関する基本的な知識を備える。 |
平常点 | 60 | 出席、授業への参加、課題提出 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
響堂山石窟、棲霞寺石窟、鄴城遺跡出土仏像など多数の仏教遺跡に関する記録・調査
新疆仏教石窟遺跡の踏査・研究
京都大学人文科学研究所・中国社会科学院考古学研究所『雲岡石窟』全20巻の中国語訳書出版編集委員
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
豊富な現地調査の経験を活かし最新の研究成果を紹介する。
テキスト・参考文献等
参考
「中国石窟」全17巻、平凡社