シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
生物物理学特論第一 | 2024 | 前期 | 金1 | 理工学研究科博士課程前期課程 | 宗行 英朗 | ムネユキ エイロウ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SG-MP5-2C27
履修条件・関連科目等
熱意を持って,講義の内容から得たものを自らの研究に役立てようとする姿勢を持っていること.
蛋白質科学・生化学の知識を持っていることは必須ではないが、化学・生物学寄りであるため、講義において分からなかった部分については積極的に質問,自習をする心構えが必要である。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
タンパク質や核酸は細胞内において、その分子構造を変化させることにより、酵素反応や物質輸送・シグナル伝達などの生命機能を発揮している。生物物理学は、化学・生物・物理学の融合分野であり、蛋白質などの生体分子の性質を分子レベルで理解することが必要となる。本講義では、生物物理学の中核をなす構造生物学を基盤として、生体分子の構造・機能を物理学的な観点から理解するための基礎を学び,細胞機能の理解の基礎とする.
科目目的
生命活動という興味の尽きない現象の理解は人類にとって一つの大きな目標であるといえるが,物理の立場でその問題にアプローチするには,それ以前に多くの知識を身につけておく必要がある.本講義では生物分野に必要な熱力学,タンパク質科学,酵素反応速度論,拡散電位などを学び,現象論的な生命現象の理解の金字塔ともいえる神経興奮についてのHodgikin-Huxley式について簡単に触れ,その先の研究に資する素養を身に着けることを目的とする.
到達目標
本講義は、生物物理学研究を行う上で基本的な知識の習得を目的とする。下記で取り上げる事項について、講義開始時(4月上旬)の自分と同じ程度の知識を持った人に分かりやすく正確に説明できる程度の知識と理解を得ることが目標である。
授業計画と内容
講義はほぼ毎回最後に簡単な宿題を出す予定である。資料としてはプリントを配る予定であるが、前回、前々回に配ったプリントも講義中に参照することがあるので、持参しておくこと。
第1回 生物物理学とは何か
第2回 平衡定数 1
第3回 平衡定数 2
第4回 水
第5回 アミノ酸
第7回 蛋白質の構造 1
第8回 蛋白質の構造 2
第9回 蛋白質の構造の安定化
第10回 酵素反応速度論 1
第11回 酵素反応速度論 2
第12回 生体膜
第13回 拡散電位 1
第14回 拡散電位 2
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
講義時に出す課題を行うこと。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
期末試験(到達度確認) | 60 | 講義内容の理解度を試す試験を行う. |
レポート | 40 | 講義内容の復習になるようなレポートを提出してもらう. |
成績評価の方法・基準(備考)
ほぼ毎回講義内容の理解を確実にするための簡単な課題を出す。その提出状況と期末試験とあわせて評価する。評価基準は課題提出 40%、期末試験 60% とする。
ただし、20分以上の遅刻は欠席として扱い,出席率が60%に満たない者、課題を提出しない者はE判定とする。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト:講義は特定の教科書に沿って行うことはしないが、「ヴォート生化学」(東京化学同人)を勧める。
参考文献:「バイオサイエンスのための蛋白質科学入門」(有坂文雄 著、裳華房)、「構造生物学」(A. Liljas 等著、 田中勲・三木邦夫訳、化学同人),「生物物理学」(鳥谷部祥著,日本評論社)等がよい。
その他特記事項
各自配布されたプリントを読み返したり、図書館で専門書を調べるなど予習復習をして理解に努めること。