シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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相関電子系物理学特論第二 | 2024 | 前期 | 金5 | 理工学研究科博士課程前期課程 | 米満 賢治 | ヨネミツ ケンジ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SG-MP5-2C04
履修条件・関連科目等
量子力学、統計物理学の基礎を理解していること。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
相関電子系の光誘起相転移を理解するために必要な概念を導入し、時空間の異なる階層に対応する模型に基づいた光誘起ダイナミクスを講義する。非平衡、非線形で協調的な運動がどのように発現するかを示す。
科目目的
相互作用をする多電子系が非平衡で示す重要な現象の一つに、光誘起相転移や光照射に誘発された様々な超高速現象がある。これらの現象を、多電子系を扱う物性理論を使って理解する。
到達目標
相関電子系においては競合する相互作用が多様な電子状態を生むだけでなく、外場に対して豊富な応答を示す。その一例として、パルス光を照射して巨視的に電子状態を変える、光誘起相転移がある。低次元伝導性をもつ分子性物質を中心に、理論と実験が連携することにより、これまで研究がどう発展したかを把握する。古典的な統計模型による確率論的過程から、量子的な遍歴電子模型による決定論的過程までを概観する。電子と分子を一斉に動かすために必要なことを理解する。
授業計画と内容
およそ、下記の順序で行う。
第1回 相転移とは
第2回 光励起と電子正孔対および構造変化
第3回 ポリジアセチレンのAB転移:光励起状態の安定性
第4回 スピンクロスオーバー錯体とイジング的模型
第5回 電荷移動錯体とブルーム・エメリー・グリフィス模型
第6回 イオン性中性転移
第7回 電荷再配列転移
第8回 絶縁体金属転移
第9回 逆スピン・パイエルス転移
第10回 電荷秩序の融解転移
第11回 動的局在、負温度状態とフロケ理論
第12回 密度行列の運動方程式
第13回 揺動散逸定理
第14回 グリーン関数の摂動展開
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
復習を毎回行って、次回までに疑問点を持ち越さないように、教員に適宜質問する。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 60 | 学期末に提出するレポートでは各自が選んだひとつのテーマについて、講義の内容を確実に理解し、いかに発展させたかを評価します。 |
平常点 | 40 | 授業への参加、受講態度(疑問点を残さないように質問をしているか等)の状況を基準とします。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
メールやオフィスアワーを利用して指導している。
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
特にテキストは使用しない。参考文献は授業中に紹介する。
参考書:岩井伸一郎著 「超高速分光と光誘起相転移 」(朝倉書店)
岩井伸一郎著 「多電子系の超高速光誘起相転移」(共立出版)
腰原伸也・Tadeusz M.Luty著 「光誘起構造相転移」(共立出版)