シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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暗号理論特論 | 2024 | 後期 | 火2 | 理工学研究科博士課程前期課程 | 四方 順司 | シカタ ジュンジ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SG-IG5-5C39
履修条件・関連科目等
特になし
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
現代社会においては「安全・安心」がキーワードとなっている。情報社会において、この安全・安心を与えるための基盤技術が暗号技術であり、それを体系化した理論が暗号理論である。本講義では、情報セキュリティ技術の基礎となる暗号理論に関して、基本的諸概念やメカニズム等の基礎的内容を講義する。特に、公開鍵暗号等の重要な技術に焦点をあて、その基礎概念と構成理論、加えて、計算理論や情報理論の立場からの暗号の安全性証明など、理論的内容を数理体系的に講義する。さらに、暗号技術に関する最先端トピックを紹介する。
科目目的
この科目での学習を通じて、学生が現代社会における情報セキュリティに関する認識を深めるとともに、その基盤となる現代暗号技術に対する基礎的な知識を習得することを目的としています。
到達目標
この授業での学びを通じて、学生が現代暗号の基礎的概念やメカニズムを理解すると共に、現代の暗号によって何ができ、何ができないか、また暗号はどのような仮定のもと、どのように構成できるのか説明できるようになることを目標とする。
授業計画と内容
第1回 序論:情報セキュリティと暗号理論
第2回 概説:計算量理論的安全性に基づく現代暗号
第3回 概説:情報理論的安全性に基づく現代暗号
第4回 アルゴリズムと計算量理論の基礎
第5回 計算困難問題
第6回 暗号理論の基礎1:考え方,プロトコル
第7回 暗号理論の基礎2:証明可能安全性
第8回 一方向性関数
第9回 擬似乱数生成器
第10回 公開鍵暗号1:モデルと安全性
第11回 公開鍵暗号2:RSA暗号とその安全性
第12回 ディジタル署名
第13回 様々な暗号アルゴリズム
第14回 最先端暗号技術の紹介
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
毎回授業前には、前回の授業で配布したプリントを熟読し、以前の授業内容のポイントについて理解した上で出席すること。また、毎回の授業において、提示する課題(小レポート)に回答し授業終了時に提出すること。さらに、学期末にレポート提出があるので、必ず期日までに作成し提出すること。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 40 | 学生が現代暗号の基礎的概念やメカニズムを理解した上で、本講義内容に関わるテーマについて調査および考察したレポート(学期末レポート)内容を評価します。 |
平常点 | 60 | 授業各回で講義した内容を理解した上で、現代暗号における基本的諸概念やメカニズムを説明できるかどうかを評価します。授業各回で提出して頂く小レポートの内容により評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
授業ではテキストを使用せずに、レジュメ等の配布資料を利用する。
なお、参考図書としては以下を挙げる。
参考書: 今井秀樹著「暗号のおはなし(改訂版)」(日本規格協会、1,500円)、今井秀樹著「情報・符号・暗号の理論」(コロナ社 3,500円)。
その他の参考書がある場合は、授業内で適宜紹介する。
その他特記事項
授業内容に関して質問がある場合、manabaの機能またはメールにて受け付ける。
参考URL
メールアドレス:shikata-junji-rb@ynu.ac.jp
研究室ホームページ:http://www.slab.ynu.ac.jp/index.html