シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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入門・社会倫理学/特殊講義(倫理学) | 2024 | 前期 | 他 | 総合政策学部 | 横山 陸 | ヨコヤマ リク | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
PS-PE1-0002
履修条件・関連科目等
倫理学は哲学の一部門ですので、講義「入門・哲学」も合わせて履修するとより理解が深まるでしょう。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
「倫理」と聞くと、古くさい「道徳」や「お説教」をイメージする人も多いかもしれませんが、むしろ倫理学はそうした既成の「お説教」や「道徳常識」を批判的(=論理的に)に問い直していく学問です。講義では、障がい者差別、伝統文化、動物愛護、尊厳死・安楽死、中絶、女性差別、研究倫理、リサイクル、環境保護などの社会問題を取り上げながら、平等、自由、義務、権利、人格、尊厳、幸福、共感といった倫理学の基本概念について学んでいきます。専門的な用語を使うならば、応用倫理の様々なテーマを取り上げながら、規範倫理の基本について学ぶ、ということになります。
科目目的
倫理学の基本的な考え方を理解し、総合政策学部の理念である「政策と文化の融合」に基づいて、倫理学の観点から現代社会のさまざまな問題を批判的(=論理的)に分析し、その背景にある社会の理念や規範を問い直す力の習得を目指します。
到達目標
(1)倫理学の基本的な概念や理論を理解し、自らの言葉で説明できる。
(2)それらの概念や理論を応用して、社会の諸問題を分析できる。
授業計画と内容
第01回 なぜ倫理学が必要なのか?ー道徳が暴力になるとき(イントロ)
第02回 障がいと差別—平等と多様性について考える
第03回 クジラを食べては、かわいそう?—動物倫理1
第04回 フライドチキンの値段と動物の福祉—動物倫理2
第05回 生命に尊厳はあるのか?—動物倫理3
第06回 安楽死と尊厳死—生命倫理1
第07回 自己決定はどこまで許されるのか?—生命倫理2
第08回 出産は義務か?権利か?—生命倫理3
第09回 中絶と障がい—生命倫理4
第10回 フェミニズムと中絶、幹細胞研究—生命倫理5/研究倫理
第11回 リサイクルが重荷となる日—環境倫理1
第12回 エコロジーを哲学する—環境倫理2
第13回 人間中心主義で何が悪いのか?—環境倫理3
第14回 風景の倫理と「となりのトトロ」—環境倫理4
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
毎回、授業後にリアクション・ペーパーを提出してもらいます。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 100 | 倫理学の基本的な概念や理論を理解し、自らの言葉で説明できるどうか、また、それらの概念や理論を応用して、社会の諸問題を分析できるかどうか、を評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
出席とリアクション・ペーパーの提出がそれぞれ3分の2を満たない者についてはE判定(不可)とします。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
リアクション・ペーパーと、それに対する全体に向けたフィードバック(総評)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト(教科書)は使用しません。参考文献については、講義内で適宜、紹介します。
その他特記事項
倫理学は、道徳を批判的(=論理的に)に吟味し再検討する学問です。履修者には、自分のもっている道徳観・宗教観・価値観を相対化して講義に臨むことを求めます。たんに自分の道徳観・宗教観・価値観と違うから「受け入れられない」「ダメだ」ではなく、論理的にどこが問題なのかを考える姿勢が必要です。履修にあたって専門知識は前提としません。
なお、講義および教員の姿勢は決して「中立」ではありません。民主主義の基本である個人の自由と人権の尊重、および中央大学のダイバシティ宣言を前提とします。