シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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物理学特別講義第五 | 2024 | 冬季集中 | 他 | 理工学研究科博士課程前期課程 | 山口 敦史 | ヤマグチ アツシ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SG-MP5-2C36
履修条件・関連科目等
量子力学の基礎的な内容を修得していることが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
最新の原子時計の周波数精度は18桁に到達している。この驚異的な測定精度を可能にする原子時計の歴史は、レーザー、レーザー冷却、光周波数コム、光格子時計といった革新的な技術の発明の歴史である。授業ではまず、原子時計の重要な要素である原子と光の相互作用について学ぶ。そして、原子時計の精度が科学者の独創的なアイディアによりいかに向上してきたか、その工夫の歴史を学ぶ。後半では、原子時計の応用と、さらなる精度向上を実現できると期待されている原子核時計について学ぶ。
科目目的
原子時計について学び、高精度な周波数計測技術に関する専門性を身につける。また、いかに科学者の独創的なアイディアが原子時計の精度向上に貢献してきたか、その歴史を学ぶことで、独創的な発想の重要性を学ぶことを目的とする。
到達目標
量子力学に基づく原子時計の動作原理、そして何が最先端の原子時計の精度を決めているのか理解することを目指す。
授業計画と内容
第1回(1日目): はじめに(原子時計とは?)
第2回(1日目): 原子と光の相互作用I
第3回(1日目): 原子と光の相互作用II (原子のレーザー冷却)
第4回(1日目): 原子と光の相互作用III(超高分解能レーザー分光)
第5回(2日目): 原子時計の性能(周波数安定度と確度)
第6回(2日目): 周波数安定化レーザー
第7回(2日目): 光周波数コム
第8回(2日目): イオントラップ時計
第9回(3日目): 光格子時計I
第10回(3日目): 光格子時計II
第11回(3日目): 原子時計の応用I
第12回(3日目): 原子時計の応用II(相対論的測地学)
第13回(4日目): 原子核時計I
第14回(4日目): 原子核時計II
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
講義中に課題を出すので、適宜レポートを提出
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 50 | 授業終了後の課題提出 |
平常点 | 50 | 授業参加状況に基づき評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
2013年~現在 理化学研究所 香取量子計測研究室において、光格子時計、原子核時計を開発。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
現在の職場で、光格子時計および原子核時計を開発したきた。そこで培われた原子時計開発の詳細なども適宜交えながら講義を行う。
テキスト・参考文献等
最新の研究成果である英文論文が最も参考になるため、適宜授業で紹介する。
その他特記事項
お問い合わせは atsushi.yamaguchi.fv@riken.jp までお願いします。