シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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国際教養A | 2024 | 前期 | 火3 | 経済学部 | 渡邉 浩司 | ワタナベ コウジ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
EC-IF1-78AX
履修条件・関連科目等
特になし
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、現実把握力(経済学の専門知識及び社会・人文・自然科学の知識教養に裏付けられた広い視野に立った柔軟な知性に基づき、現実の経済現象を的確に把握することができる)の修得に関わる科目です。
<概要>
「ユーラシア神話から見た女性神話」
ユーラシア大陸の両端に位置する日本とヨーロッパには、よく似た神話伝承が見つかります。そのルーツをインド=ヨーロッパ語族の時代以前のユーラシア大陸に求めようとするのが「ユーラシア神話」です。この講義では、「インド=ヨーロッパ神話」と「ユーラシア神話」の観点から、女神や女神的な存在の神話的諸相に迫りたいと思います。
科目目的
この講義の目的は、経済学を専攻する皆さんに一般教養科目の枠組みの中で、比較神話学の斬新な発想に触れていただくところにあります。
到達目標
「インド=ヨーロッパ神話」や「ユーラシア神話」に出てくる女性神話を分析すると、さまざまな姿を見せる女神や女神的存在の果たす重要な役割が明らかになってきます。この講義では、ケルト文化圏の女神が取る3者1組の姿、ヨーロッパの女神の動物への変身、「異界」に位置する女神の住処について順に取り上げた後、最後に日本とヨーロッパの女性神話の比較を行います。毎回さまざまな実例とともに女性神話の分析を行います。なかでも注目する「妖精」は、運命の女神の化身であり、普段は人間界のパラレルワールドにあたる「異界」に住んでいます。妖精の代表格はフランス神話のメリュジーヌと日本神話のトヨタマヒメですが、両者の祖型は「ユーラシア神話」にあると考えられます。
授業計画と内容
1) イントロダクション(「ユーラシア神話」と「女性神話」)
2) 豊穣の女神―ケルトの母神から中世の妖精まで
3) 『薔薇物語』におけるアボンド夫人と亡霊
4) 雁とペドーク
5) ソルグンナ―アイルランドから来たアザラシ女
6) 鮭女と9番目の波(『カレワラ』第5章)
7) スキタイのメリュジーヌ
8) 神聖な機織り場の神話(ホメロス、『古事記』、クレティアン・ド・トロワ)
9) 異界の女王(『ガンガモールの短詩』、浦島伝説、ソーマデーヴァ)
10) 羽衣とケルト人の「白い女神」
11) アマテラスと笑ったことのない娘―民話の国際話型ATU571をめぐって
12) 発見された観音像と聖母マリア像―ユーラシアの大女神を祀る聖殿の創建譚をめぐって
13) メリュジーヌとトヨタマヒメ
14)総括・まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
毎回の講義で取り上げる教科書の該当部分をあらかじめ読んでいただくと、講義の内容が理解しやすくなります。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 70 | 筆記試験による授業内容についての理解度を基準とします。 |
レポート | 20 | 学期中に1度提出してもらうレポートの内容を基準とします。 |
平常点 | 10 | 授業中のrespon等によるコメントの提出を基準とします。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
履修者のみなさんから質問があれば、授業の前後に教室でお答えします。また学期中に1度提出してもらうレポートの作成により、講義の理解を深めてもらいます。レポートについては、最終週の授業で全体的なコメントをします。
アクティブ・ラーニングの実施内容
その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
毎回授業の前後で履修者からの質問を受けつけ、さらに学期中に1度提出してもらうレポートにコメントを行うことで、双方向の授業を展開します。
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストは、フィリップ・ヴァルテール著『ユーラシアの女性神話―ユーラシア神話試論II』(中央大学出版部)。
その他特記事項
・世界の神話に関心のある学生を歓迎します。
・responを授業中に使うことがありますので、スマートフォンやノートPC、タブレットなどを持参して下さい。
・授業中は、くれぐれも私語を慎んで下さい。