シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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情報数学 | 2025 | 後期複数 | 火1,金3 | 経済学部 | 鳥居 鉱太郎 | トリイ コウタロウ | 2年次配当 | 4 |
科目ナンバー
EC-IM2-46XX
履修条件・関連科目等
高校1年程度の数学力があり、情報科学を履修していることが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、現実把握力(経済学の専門知識及び社会・人文・自然科学の知識教養に裏付けられた広い視野に立った柔軟な知性に基づき、現実の経済現象を的確に把握することができる)の修得に関わる科目です。
<概要>
経済社会の基盤として、情報処理技術は日常生活からグローバルな社会活動に至る多くの場面で活用され、経済発展においてなくてはならないものとなっています。ここで活躍するコンピューター機器や情報システムは、人類が発明・発見してきた数学を基礎に構築されています。本授業ではこうした点をふまえながら、身の回りの日常生活からグローバルな社会活動に至る多くの場面で用いられる、情報処理で用いられる数学として離散数学の重要事項を学習します。たとえばビッグデータに代表される大量のデータをいかに分類し、そこから有用な情報を導き出せるか、そのためには論理的に証明された数学を用いることにより、適切な判断や意思決定を行えることが期待されます。また需要予測や顧客行動の分析、都市交通システムや通信ネットワークの最適化などでも、その情報処理には情報のための数学、離散数学が大きく貢献しており、情報処理の数学的基礎を学ぶ内容となります。テキストを参照しながら簡単な練習課題を行っていきます。
科目目的
情報処理やコンピューターの基礎として情報数学を学ぶ
到達目標
情報処理やコンピューターの基礎として情報数学を学ぶことにより、高度に情報化された現代社会の基盤技術に親しみ、情報を論理的かつ能動的に活用できる力を養います。
授業計画と内容
第1回 集合(部分集合・べき集合・特性関数)
第2回 ド・モルガンの法則(ベン図・各種の定理)
第3回 関係と写像(直積・同値関係・濃度)
第4回 順序関係(半順序関係・極大・極小)
第5回 背理法および帰納法(数学的帰納法)
第6回 再帰(無限集合上の関数)
第7回 到達度の確認(第6回までのクイズ)
第8回 命題論理(命題記号)
第9回 真理値表(結合子)
第10回 トートロジー(恒真)
第11回 述語論理(論理式)
第12回 到達度の確認(第11回までのクイズ)
第13回 グラフ理論(多重グラフ・単純グラフ)
第14回 オイラー閉路(節点・次数)
第15回 ハミルトン閉路(閉路)
第16回 到達度の確認(第15回までのクイズ)
第17回 整数の基本概念(合同)
第18回 ユークリッドの互除法(公約数)
第19回 素数(合成数・素因数分解)
第20回 共通鍵暗号系(秘密鍵)
第21回 公開鍵暗号系(公開鍵)
第22回 RSA暗号(素数・RSA仮定)
第23回 到達度の確認(第22回までのクイズ)
第24回 数え上げ(順列・組合わせ・包除原理)
第25回 確率(確率関数・大数の法則)
第26回 最短経路問題(ダイクストラ法)
第27回 仮想通貨の数学モデル(P2P・ブロックチェーン)
第28回 到達度の確認(第27回までのクイズ)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業前にmanabaに掲載する資料を参照しておくこと。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 40 | ・練習課題ごとに論理的な理解を達成し,基本的な情報処理技術の仕組みを把握できたか。 |
その他 | 60 | ・単元ごとの理解が出来ているか(到達度の確認クイズ)。 |
成績評価の方法・基準(備考)
知識の積み上げが大切なので、授業時の理解度を重視する。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
manabaはじめ各種サーバーを用いた授業を実施します。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
ICTにおける研究開発および利活用における複数年の経験(1982年~1985年:日本情報処理開発協会・開発部職員、1985年~1992年システム開発業)。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
各種業務の分析や要求定義に基づくシステム化の経験を踏まえた実務的なアプロローチとして、事務処理システムの設計・開発経験が、社会科学系の学問が経済社会の基盤である情報システムの構築にとっていかに重要であるか、具体例を示す。システムの目的、業務の分析や要求仕様、データの活用、という視点から、授業内容の学修が実社会で有用な根拠を説明する。
テキスト・参考文献等
テキスト:黒澤馨,「工学のための離散数学」,数理工学社, 2024年, 第2版,ISBN978-4-86481-109-5.
その他特記事項
パソコンによる実習も行う。実習ではMathematicaやExcelを用いるが、使用経験は問わない。全学Gmailおよびmanabaを使用します。
参考URL
manabaに掲載。