シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
芸術Ⅰ | 2023 | 前期 | 月4 | 理工学部 | 吉田 英里子 | ヨシダ エリコ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-AS1-HB11
履修条件・関連科目等
芸術Ⅱは近代以降の日本美術を対象としており、当該科目受講終了後に、履修されることが望まれます。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
過去の優れた美術作品は、時間空間の壁を越えて、現代に生きる我々にも新鮮な感動を与えてくれる。しかし、一方で美術作品誕生の背後には、その作品を生み出した作者の生きた時代の社会、文化、風土といったものがあったことも又事実である。そして、そうした背景を知ることは、作品鑑賞の質を一層高め深めることにも繋がると言えよう。本講義では、日頃接する機会の少ない近代以前の日本美術を対象として、各時代の代表的作品を取り上げ、その特色を解説しながら歴史的変遷を辿るものである。
科目目的
現代にまで受け継がれてきた日本の貴重な伝統や美術に関する深い造詣は、理工系の正確な知識や技術を基に、創造性を育み豊かな発想を生む上で必須である。また、グローバル化した現代社会に求められる、真の国際人としての基本的教養としても、極めて有意義である。
到達目標
今期は、近代以前の日本美術の流れを概観し、それが広く東アジア美術と密接な関係にあったこと、また、その摂取、消化のスタイルには日本独自のメカニズムが働いていたことを理解する。また、各美術作品に通底する日本人の美意識といったものについて考えるための、基礎的知識を得ることを目標とする。
授業計画と内容
第1回 講義概要と参考文献紹介
第2回 奈良時代以前の美術 縄文土偶の魅力
第3回 奈良時代の美術1 法隆寺を中心に 初期仏教美術
第4回 奈良時代の美術2 東大寺を中心に 仏教美術と正倉院御物
第5回 平安時代の美術1 密教関係 真言密教と天台密教の美術
第6回 平安時代の美術2 絵巻物関係 源氏物語絵巻など四大絵巻の紹介
第7回 鎌倉時代の美術1 絵巻物続き 平治物語絵巻・春日権現験記絵巻など
第8回 鎌倉時代の美術2 絵画中心に 肖像画と似絵
第9回 鎌倉時代の美術3 彫刻中心に 運慶と快慶
第10回 室町時代の美術 水墨画 雪舟中心に
第11回 桃山時代の美術 金碧障壁画 狩野永徳と長谷川等伯
第11回 江戸時代の美術1 琳派関係 宗達・光琳・抱一など
第12回 江戸時代の美術2 奇想の画家達 若冲・蘆雪・蕭白など
第13回 江戸時代の美術3 浮世絵関係 歌麿・写楽・北斎など
第14回 授業の総括 日本美術の流れを概観する
なお、授業計画は、一部前後したり、若干の変更の可能性もあります。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
各回とも、前回映写した作品を中心に教科書を参照しながら、授業内容を復習する。また、次回授業内容に該当する教科書の部分を読んで、授業内容が理解できるよう準備する。また授業中見たスライドについて各自インターネットなども活用して調べる。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
期末試験(到達度確認) | 30 | 授業中の講義内容を理解し、基礎的な知識を獲得している。 |
レポート | 50 | 与えらえた課題に対して、実体験と正確な情報収集を行い、自分の意見を述べることができる。 |
平常点 | 20 | 授業に積極的に出席し、講義に取り組む。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題レポートは、作品中心となることが多いので、日ごろより積極的に作品鑑賞を行う。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
美術館学芸員として勤務
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
美術館学芸員として、作品の保存、研究、展示、解説などに携わった経験を活かし、実作品の魅力を実感を持って語り伝えることを中心に講義を行う。
テキスト・参考文献等
『日本美術史ハンドブック』 辻惟雄・泉武夫監修 新書館 その他適宜授業中に紹介する。
その他特記事項
高校の「日本史」教科書程度の日本文化史に関する知識があることが望ましいので、各自日本史の概説書などを一読しておくことを勧めます。また、課題レポートは、実作品の鑑賞が前提となりますので、日ごろから積極的に作品に触れる機会を作って(美術館、博物館などを訪れる)頂きたい。