シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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ミクロ経済学1 | 2024 | 春学期 | 木3 | 法学部 | 安藤 浩一 | アンドウ コウイチ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-EO1-003L
履修条件・関連科目等
連立一次方程式・一次関数とグラフ(中学数学)、二次関数の最大最小とグラフ・不等式(数ⅠA)について復習しておくこと。なお、直線を表す式・不等式の表す領域・微分と積分の考え(微分係数と導関数・極値と増減表・面積計算)の知識は非常に有用ですし、等比数列の和・指数関数・対数関数の知識も有用です(数ⅡB)。関数を一般に y=f(x)、微分したものを f’(x)、df(x)/dx 等と書くので、慣れておいてください。(高校数学で数Ⅰしか履修していないものには、原則として履修することを勧めません。一応の説明はします。)
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本講義は、全く初めて経済学を学ぶ受講者を対象として、ミクロ経済学の基本を解説するものです。ミクロ経済学の基本は、市場メカニズムや価格の役割を明らかにする「価格理論」としてほぼコンセンサスのあるものなので、わかりやすく丁寧に解説したいと考えています。合理的な経済主体(消費者・企業など)の市場を通じた相互依存関係が、最適化行動や競争を通じどのように経済問題を解決していくのか、その仕組みの根底に横たわる、経済的なロジックを理解していきます。
講義の進行は、最も簡単な例で本質を理解することから始め、次第に考える状況を拡大して、複雑な現実へと近づけていきます。典型的な応用例として、国際経済学の基本である国際貿易の理論についても解説することにします。
科目目的
ミクロ経済学は現実の社会を理解したり、経済問題を解決する際の判断支援に使ったりする知識(及びその基礎)なので、社会常識の一つとしてしっかり身につけましょう。市場経済を理解するための一番の基本ですし、様々な経済・統計・経営・金融・商学系の学問の基礎になっていて、応用範囲も広いものです。
到達目標
市場や価格の機能を理解し、消費者や企業の行動を2財モデルを使って理解し分析出来るようになるレベルにまで達することを原則とします。それが難しい場合にも、消費者の効用や企業の費用を1財モデルで理解し、市場のあり方について議論出来るようになりましょう(市場機構の余剰分析、資源配分の効率性と所得分配の公平性に関する理解までは必須とします)。一般均衡やその応用についても理解を深めることが望ましいところです。
授業計画と内容
<稼いで食べること、生活を支える経済>
第1回 経済と経済学、市場と価格の力
<1財モデル、部分均衡による消費者・企業・市場の分析>
第2回 需要と供給
第3回 消費者の消費と効用最大化
第4回 企業の生産と利潤最大化、機会費用
第5回 生産のための費用、固定費と埋没費用
第6回 市場の効率性、余剰分析
第7回 余剰分析の応用、産業の長期均衡
<2財モデル、消費者と企業の分析>
第8回 消費者行動と最適消費
第9回 財の選択と代替・補完、労働供給
第10回 生産費用の最小化と生産要素の選択
第11回 企業行動の目的、労働需要
<一般均衡による市場分析とその応用>
第12回 交換の利益とパレート最適
第13回 生産経済の一般均衡と効率性
第14回 比較優位と貿易、貯蓄と投資
・講義は以上の項目立てで進める予定ですが、あくまで予定ですので、理解度や進行状況により変更する可能性があります。
・教科書で足りないところは補うことがあり、当面は不要と思うところはスキップし、講義で扱わなくても読んで理解出来そうな細か目のところは読んで自習する範囲を指定するというやり方です。教科書の指定箇所は、復習及び自習の為に必ず読むこと。
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・まず最初に、社会科に加えて数学に近い要素がある学問だということをイメージしてください。
・学習方法は、初回の授業で詳しく説明しますが、常識的なことです。講義を聴いて理解→復習→出来れば問題を解くということで、覚えたり使えるようになったりするはずです。疑問はすぐに復習や質問等で解消して、後に残さないようにしましょう。
・講義の復習を行い、教科書の指定箇所を読むこと。講義は教科書がカバーする内容のうち不要部分をスキップし、不足部分を補うので、注意してください(講義は骨子や要点を解説するもの、特に説明を要するものを取り上げるもの、補足を行うものから構成されています。)。
・不可抗力その他の理由で、何度か出席できない場合は、まずは出席した受講者仲間に話を聞く、教科書や参考書を読んで理解を試みる等の自助努力を行ってください。ある程度のフォローはします。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 100 | 集合型の期末試験を行い、100%で相対評価することを原則とします。 |
成績評価の方法・基準(備考)
・集合型の期末試験を行い、一部にはレポート課題の提出を求め、100%で相対評価することを原則とします。詳細は講義中に説明しますが、①試験成績の上位3/4程度の一定数についてはレポート提出は免除し、②残りの人は要レポート提出とし、その内容も参考にして評価します(やむを得ず追試も受けられない場合は、後者と同様とします)。要レポート提出者であるが提出がない場合には、単位の付与無しとします。
・単位付与の閾値については、manabaでの質疑等による、授業への参加・理解の程度も参考にします。
・試験では経済学の基本的な概念や論理を理解出来ているかどうかを中心に確認します。理解した上で、ある程度それらを使って具体的な問題について議論したり、解決したり出来ることが望ましいので、そうした能力を問う可能性もあります。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
座学で学んだ事柄を踏まえて、いくつかの具体的テーマについて各自が考える機会を作り、他の講義参加者とも意見や情報をシェア出来る学びを目指します。
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
教科書
伊藤元重 「ミクロ経済学(第3版)」(日本評論社、2018年)
根岸毅宏・中泉真樹「アクティブ・ラーニングで学ぶ 日本の経済」(東洋経済新報社、2021年)
参考書
神取道宏「ミクロ経済学の力」(日本評論社、2014年)
小林弘明他「入門ミクロ経済学」(実教出版、2008年)
・講義では、教科書がカバーしている内容を意識しながら、よりよいと思われる項目立てで進め、足りないことは補足していきます。
・教科書は必ず入手して、講義と並行して指定箇所を読むこと。
・参考書は、特に入手しなくてもよいですが、教科書では理解しにくい時や、不足を感じた際に参照することを勧めます。
その他特記事項
・講義のやり方等については初回に詳しく説明するので、必ず出席すること。
・当然のことですが、原則として講義には毎回出席してください。特にミクロ経済学1の場合には、コマの間の論理的関係が強く、理解を一つずつ積み上げていく必要があり、途中が抜けると後ろの方が全然わからなくなります。順に学べば易しいです。
・連絡事項や資料配付等は、講義中に行う以外は原則としてmanabaを使い提供しますので、注意してください。(更新情報等を受信する設定にしておくことが望ましい)。
■授業の工夫■この科目は時折、皆さんの理解度をmanabaのアンケートやクイズ形式の問題等で確認しつつ進めています。なるべくスマホ等で積極的に、出来るだけリアルタイムで反応して下さい。