シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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専門演習A2 | 2024 | 秋学期 | 火2 | 法学部 | 宮城 大蔵 | ミヤギ タイゾウ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-OL3-016S
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
「歴史=過去の出来事」ではなく、現代を歴史的な視座に位置づけて捉える力を涵養すること、それとあわせて①世界大(グローバル)なレベルの動き、②アジアにおける国際情勢、③日本の動きの三つを視野におさめ、それらの間の相互作用という観点で、世の事象を捉えることを最終的な目標とします。
秋学期には春学期における基礎的な作業を踏まえ、より具体的な問題を対象とします。具体的には、第二次世界大戦後の日本を含めたアジア/アジア太平洋における国際秩序の形成を取り上げ、①グローバルな国際政治の動向、②アジア/アジア太平洋における地域秩序、③日本の対応とそれが及ぼした影響、④さらには日本において特異な地位におかれた沖縄も視野に入れ、この地域における国際秩序の形成と変容を重層的に把握することを目指します。
また、文献の購読とあわせて、関係者による回顧録や聞き取り(オーラル・ヒストリー)、解禁された内外の機密外交文書といった一次資料に触れる機会も設けて、国際政治史をめぐる幅広いアプローチに触れることとします。
科目目的
現代の国際政治、外交に関わる内外の(世界と日本の双方)動きを、中長期的な視座に位置づけて考察する力を涵養することを目的とする。また、その過程で文献読解力の向上、他の受講者との議論を通じた問題認識の深化、さまざまな概念や事象について説明する能力を培うことが期待される。また、一次資料を含めたさまざまな種類の文献や資料を読み解く力を身につける。
カリキュラム全体との関係でいえば、上記のような作業を通して、政治学その他の分野で学んできた知識や物の見方を総合的に運用する力を向上させることが目的となる。
到達目標
同時代における様々な事象について、その底流にある要素は何であり、どのような経緯をたどって今に至っているのかといった奥行きのある視座を体得することが到達目標となる。その過程で必須となる、各種の資料の分析や文献読解能力、それにプレゼンテーション、議論の能力の習得も当然ながら到達目標となる。
授業計画と内容
1.イントロダクション:今学期の授業の進め方について
2.アジア/アジア太平洋における国際秩序の歴史的形成(前編):文献資料の要約とディスカッション
3.アジア/アジア太平洋における国際秩序の歴史的形成(後編):文献資料の要約とディスカッション
4.アジア/アジア太平洋における国際秩序の歴史的展開(前編):文献資料の要約とディスカッション
5.アジア/アジア太平洋における国際秩序の歴史的展開(後編):文献資料の要約とディスカッション
6.戦後日本とアジア(前編):文献資料の要約とディスカッション
7.戦後日本とアジア(後編):文献資料の要約とディスカッション
8.アジアにおける冷戦の変容(前編):資料の読解とディスカッション
9.アジアにおける冷戦の変容(後編):資料の読解とディスカッション
10.沖縄という視座:文献資料の要約とディスカッション
11. 一次資料の分析と読解(前編):資料の読解とディスカッション
12. 一次資料の分析と読解(後編):資料の読解とディスカッション
13. 各自の研究関心について(前編):プレゼンテーション
14. 各自の研究関心について(後編):プレゼンテーション
受講者の関心に応じて上記の計画を調整することもあります。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 30 | 学期末にレポート課題を出し、評価します。 |
平常点 | 70 | 毎回のゼミにおけるプレゼンテーションやディスカッションへの参加で評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
以下の文献などを候補として考えていますが、受講者の関心も踏まえて調整することもあります。
白石隆『海の帝国』(中央公論新社、2000年)
白石隆・キャロライン・ハウ『中国は東アジアをどう変えるか』(中央公論新社、2012年)
宮城大蔵編『戦後アジアの形成と日本』(中央公論新社、2014年)
宮城大蔵編『戦後日本のアジア外交』(ミネルヴァ書房、2015年)
国場幸太郎『沖縄の歩み』(岩波書店、2019年)
日本国際政治学会編『国際政治』掲載論文
毛里和子・増田弘監訳『周恩来・キッシンジャー機密会談録』(岩波書店、2004年)
U.S.Department of State, Foreign Relations of the United States