シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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まちづくり論 | 2024 | 春学期 | 水2 | 法学部 | 井口 暁、中澤 秀雄 | イグチ サトシ、ナカザワ ヒデオ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-OL3-011L
履修条件・関連科目等
履修条件はとくにないが、政治学科地域創造コース学生の受講を勧める。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
予め「まちづくりの成功例」とされる自治体の候補を複数提示する。学生はその中から1つを選択し、同じ自治体を選んだ学生でチームを組んで、既存調査論文を踏まえて検討・議論し、成功の要因についてパワーポイント資料を作成し、授業の第5週以降にチームで発表する。発表に対する教員・学生からのフィードバックも踏まえて作成する期末レポートによって考察を深める。
科目目的
地方自治・社会学・都市/農村計画分野で実践に取り組んでいる人々の共通了解として、「まちづくりの成功例」と言える自治体はいくつか存在する。これらの実践を分析していくことにより、「まちづくり」の本質ははっきりしてくるだろう。本授業の到達目標はまさにこの点である。すなわち学生が主体的に「衆目の一致する戦後日本まちづくりの成功例を分析することを通じて、『まちづくり』の本質を理解し、自分なりの理論を形成できること」が目標である。
到達目標
学生が主体的に「衆目の一致する戦後日本まちづくりの成功例を分析することを通じて、『まちづくり』の本質を理解し、自分なりの理論を形成できること」が目標である。
授業計画と内容
※以下の対象自治体設定は過去年度の例示であり、当該年の受講生の希望によって変化する。
1 ガイダンスと班分け
2 まちづくりの何を検討するか(講義) + グループワーク
3 まちづくりとは何か(講義) + グループワーク
4 データの調べ方(講義) +グループワーク
5 グループワーク
6 事例報告1: 香川県丸亀町商店街、高知県馬路村 学生グループ1
7 事例報告2: 宮崎県綾町 学生グループ2
8 事例報告3: 徳島県上勝町、徳島県神山町 学生グループ3
9 事例報告4: 島根県海士町、北海道下川町 学生グループ4
10 事例報告5: 鳥取県智頭町 学生グループ5
11 事例報告6: 北海道東川町 学生グループ6
12 事例の振り返りとレポートガイダンス
13 まとめ: 現代日本とまちづくり
14 優れた期末レポートの紹介・講評
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
講義の中盤は学生による事例検討報告が行われる。その準備のため、個別自治体のまちづくりに関する学術論文をあらかじめ教員が収集し、manaba上にuploadしてある。こうして用意された文献に加えて、自分たちでも捜しだした文献を読み込んで、事例報告のpptを作成してもらう(できるだけ個人に作業を切り分けて個人の貢献度が可視化できるようにする)。
具体的には以下の通りである。「誰もが認める戦後日本まちづくりの成功事例」を、関連文献の読破を通じて分析・言語化してもらう。共通して探るべき要素として、①「経緯」と「背景・条件・構造」 ②組織と資源動員に代表される「成功の制度論」 ③理念・人材・コミュニケーションに代表される「秘訣・ノウハウ・物語」 を探り出して言語化してもらう。 初回にグループ分けを行い、以下の候補のうち最も興味ある事例を決めてもらい、受講生をそれぞれの事例調査グループに振り分ける。各グループに対して、講師が収集した関連文献リストを渡し(更に自分たちでも追加文献を検索してもらい)、それら文献・記事をグループ員で分担して読み込む。班員内での議論を経て、パワーポイントにまとめ発表してもらう。検討事例の選択肢は以下の通り。
1)宮崎県綾町 2)高知県馬路村 3)香川県丸亀町商店街 4)徳島県上勝町 5)徳島県神山町 6)島根県海士町 7)北海道下川町 8)鳥取県智頭町 9)北海道東川町 10)岡山県真庭市
履修人数が多い場合には、事例の選択肢を更に増やすこともある。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 50 | 授業時間内で作成した発表pptを踏まえて、期末レポートでは個人ベースで、改めて文章による各事例の分析を提示してもらう。文章の論理性、説得力によって評価する。ここでいう説得力はどれだけの先行研究を読み込んだか、独自の考察をどこまで高めたか、関連する学問的成果・概念を参照しているか、等の努力に比例する。 |
平常点 | 50 | 授業時間内で提示する報告pptの完成度、グループワークでの貢献度、また授業時間内での質問などによる貢献度を総合して評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
毎回、レジュメまたはppt等を配布・提示する。基本的な参考文献としては以下のようなものがある。
石原武政・西村幸夫編 2010『まちづくりを学ぶ』有斐閣(有斐閣ブックス) ISBN:9784641183902
小田切徳美 2014『農山村は消滅しない』岩波書店(岩波新書, 新赤版 1519)ISBN:9784004315193
佐藤滋 1999『まちづくりの科学』鹿島出版会 ISBN:4306072223
白石克孝・富野暉一郎・広原盛明編 2002『現代のまちづくりと地域社会の変革』学芸出版社 ISBN:4761522941
Sorensen, André and Carolin Funck, 2007, Living cities in Japan : citizens' movements, machizukuri and local environments, Routledge. ISBN:9780415402378