シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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経営史 | 2025 | 秋学期複数 | 火1,金3 | 商学部 | 久保 文克 | クボ フミカツ | 2年次配当 | 4 |
科目ナンバー
CM-MN2-12XL
履修条件・関連科目等
Web登録科目です。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
皆さんの中には、私のマネジメント入門を履修していない方もいらっしゃいますので、
経営史の前提として、マネジメント入門の重要ポイントを3回にわたり復習します。
前半では、まず入門として経営史という学問の特長を学んだ上で、近代的管理の成立と
大量生産システムの導入との関係をめぐって、イギリスとアメリカを比較していきます。
経営学で重要となる戦略や組織、それらが誕生した歴史についてもふり返ります。
後半では、日本の経営システムについて戦前と戦後を比較し、連続・不連続の両面について
考えます。
その上で、アメリカとも比較することによって、日本の独自性を明らかにしていきます。
バブル崩壊による持続的成長の終焉、そこから始まった「失われた30年」の途上にある
日本経済についても、企業システムのプラス面・マイナス面から考えていきます。
経営史では、マネジメント入門の復習以外にも、経営学の基礎についてわかりやすく説明して
いきますので、マネジメント入門を履修していない学生さんでも履修可能ですし、高校時代に
歴史が苦手だった人も問題ありません。
科目目的
経営史は経営学科の基本科目であり、1年次のマネジメント入門を踏まえ、3年次以上の専門
科目を学んでいくための基本を学ぶ科目ですが、マネジメント入門よりは専門的となります。
経営学の基礎を確認しつつ、企業の活動を歴史的に見る眼を養います。
経営史とは、主にトップマネジメントの意思決定に注目しながら、企業経営の歴史をふり返る
学問ですので、その意思決定プロセスの重要性を学んでいきます。
到達目標
具体的な事例を通して理解する習慣を身につけること、革新を成し遂げた経営者(企業者)の
意思決定プロセスを理解すること、比較を通して経営者や企業の独自性を明らかにすること、
そして、経営史によって「歴史を見る眼」を養うこと、以上が経営史の到達目標であり、
社会に出て役立つ本質を理解する力の習得を目指します。
授業計画と内容
★毎回の講義構成
1 4回に1回程度の小テスト(10分)
2 小テストがあった場合:小テストの講評と質疑(10分程度)
3 前回の質問のフィードバック(5分程度)
4 今日の講義(60-70分程度)
5 今日のチェックポイント(15分程度)→自宅学習用の復習用音声パワポ
6 講義内容についての質疑応答(希望者のみ)
【お願い】
質問に来られる場合は、マスクを着用されて質問してください。
基礎疾患があるため、罹患して休講となることを防止するためですので、ご協力をお願いします。
★講義内容
※以下の番号は、テキストの番号と合致していませんが、manabaにアップするスケジュール表(日程含む)については、実際の順番通りになっていますので、ご安心ください。
なお、同じ番号は同じ日に講義を行うことを意味しています。
1 マネジメント入門の復習①
2 マネジメント入門お復習②
3 経営史へようこそ!
第1部:一般経営史
3 社会科学の「科学」とは、どのようなものでしょうか?
4 経営史という学問は、どのような特徴を持っているのでしょうか?
4 経営史のアプローチについて、その独自性を考えてみましょう!
5 株式会社は、なぜ誕生することになったのでしょうか?
6 イギリス東インド会社は、なぜ民主的株式会社のルーツとなったのでしょうか?
第2部: 欧米経営史
7 産業革命期のイギリスの工場主は、どのように直面した問題を解決したのでしょうか?
8 なぜ内部請負制度は有効に機能し、後に崩壊したのでしょうか?
9 イギリスが衰退し、アメリカが発展した要因は何でしょうか?大量生産を軸に考えましょう!
10 同じ技能を持った労働者に、同じ賃金を支払うようになった基準はどのようにできたので
しょうか?
11 高賃金と低価格は、どのようにして両立できたのでしょうか?
12 戦略を有効に活かすためには、どのような組織が必要となるのでしょうか?
13 多角化を活かす事業部制組織とは、どのような組織でしょうか?
13 第1部と第2部のまとめと質問の時間
14 中間テストと解説
15 マネジメント入門の復習③
第3部: イノベーションから見る経営史
16 技術と消費者の視点から、イノベーションについて考えましょう!
第4部: 日本の経営システムをめぐる戦前と戦後の比較
17 労使協調は、どのようにして生まれたのでしょうか?
18 日本的雇用システムは、どのようにして誕生したのでしょうか?
19 内部昇進システムについて、アメリカと比較しましょう!
20 緊密な政府と企業の関係は、どのように生まれたのでしょうか?
21 財閥の多角化戦略について、株式会社制度の導入と関連づけて考えましょう!
22 長期的経営は、なぜ可能となったのでしょう?
23 戦後日本経営システムの柔軟性は、どのようにして可能となったのでしょうか?
第5部:企業間競争から見る戦後日本経営史
24 後発企業のブランド構築戦略について、ソニーとホンダを事例に考えましょう!
25 リーダー企業が逆転される条件について、キリン・アサヒとダイエー・イトーヨーカ堂を
事例に考えましょう!
26 後発企業がリーダー企業を逆転する条件について、味の素とオタフクソースを事例に考え
ましょう!
27 企業間競争と後発企業効果
27 第3部から第5部のまとめと質問の時間
28 期末テストと解説
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
自宅学習用に提供する復習用の音声入りパワポを聞き、曖昧な箇所をくり返し聞いて理解を深める
ことが、小テスト、そして、中間テストや期末テストに向けて重要となります。
暗記ではなく、理解し納得する術も学んでください。
そのためには、授業中のノートテイクが重要となりますが、詳しくは最初の講義で説明します
ので、必ず出席してください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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中間試験 | 30 | 前半小テストの復習問題、その他 65点満点を考えており、100点満点に換算します。 |
期末試験(到達度確認) | 35 | 中間テストの復習問題、後半の小テストの復習問題、 その他 80点満点を考えており、100点満点に換算します。 |
平常点 | 35 | 5回程度の小テスト15点×5回 合計75点を100点満点に換算します。 毎回1つ選択問題5題、記述問題1題を考えています。 |
成績評価の方法・基準(備考)
合計点数(中間65点,期末80点,小テスト75点)を100点満点に換算して、
成績評価を行います。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
前回の質問や小テストの解説への質問については,全員に対してフィードバックし、
共有します。
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
書き込み式テキスト『経営学入門から経営史へ』第3版を毎回使用しますので、必ず事前に生協で
購入して講義に臨んでください。
第3版はパワポも入れるなど、よりわかりやすいように全面的に改訂されてますので、先輩から
貰い受けることなく、第3版の購入をお勧めします(私の印税分は、すべて価格低下に還元)。
なお、参考文献については授業中に紹介します。
その他特記事項
★履修上の注意★
1 講義開始時間10分前には、着席するようにしてください。
チャイム終了と同時に、教室は施錠され入室できなくなります。
出席できなかった学生さん用に、コロナ禍での録音・録画をGoogle driveに公開しますが、
生の講義がより高い点数を可能とします。
2 大学とは、高い学費に見合うわかりやすい講義に出席し、積極的に学ぶことが基本です。
この点に賛同できない方は、履修しないでください。
3 ミスマッチングを回避するため、必ず第1回目の講義に最初から出席ください。
4 皆さんの将来の就職活動を考え、あえて社会的常識について苦言を呈する真剣な教員です。
5 早起きが苦手な人は、火2金4クラスの方を履修ください。
6 なお、久保の経営史が来年もあるとは限りません。
★久保のこだわり★
卒業式の日に、「中大商学部に入学してよかったなあ」との満足感を全員に実感していただける
ように、私も精一杯頑張りたいと思っています。
・ソフトウェアについて
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