シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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専門演習A1 | 2024 | 春学期 | 金3 | 法学部 | 七沢 潔 | ナナサワ キヨシ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-OL3-015S
履修条件・関連科目等
総合講座「ジャーナリズム論2」を履修していることが望ましい。
ジャーナリストやクリエーターを志す学生、メディアへの就職を志す学生。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
前期では20 世紀前半に誕生した映像表現・ドキュメンタリーの歴史を年代別に作家と
作品を通して学び、世界の切り取られ方、表現のされ方の変遷や、主題の移り変わり
や制作者の視点のありか、映画、テレビ、ネットとメディアが展開する中での個性化
などを考える。後期は自らの関心と感性を生かした制作に取り組む。
科目目的
映像による世界の記録であるドキュメンタリーの名作を歴史的に通覧し、その表現とリアリティ、技術の変遷についての知見を深めることで、メディアリテラシーを深める。
到達目標
自らも企画・取材・撮影・編集・上映の過程を体験することで、メディアや映像を読み解き、構築する能力を高め、自らの表現力、発信力を豊かにする。
授業計画と内容
(前期)ドキュメンタリーを学ぶ
第1回 ガイダンス、ドキュメンタリーの誕生(ロバート・フラハティ「極北のナヌーク」1922年)
第2回 プロパガンダ映画(セルゲイ・エイゼンシュタイン「戦艦ポチョムキン」1925年ほか)
第3回 戦争に向き合う(亀井文夫「戦ふ兵隊」1938年ほか)
第4回 ドキュメンタリーの戦後(羽仁進「教室の子供たち」1954年ほか)
第5回 テレビ・ドキュメンタリーの個性的な展開
(吉永春子「街に出よう~福祉の反逆・青い芝の会」1977年ほか)
第6回 多様化するドキュメンタリー表現(河瀨直美「につつまれて」1992年ほか)
第7回 どんなドキュメンタリーをつくるか?
(去年のゼミ生の作品上映とトーク、前期総括と後期の抱負について各自スピーチ)
(後期)ドキュメンタリーをつくる
第8回 各自の制作について構想を語りあい、制作グループを編成する。
第9回 企画の発表とディスカッション
第10回 取材の仕方、企画の取材進捗状況の確認 (参考になる作品の上映も含む)
第11回 ロケ(撮影取材)の段取りと留意点
第12回 ロケの途中経過報告(素材の上映=ラッシュと批評)
第13回 粗編の上映と議論(編集作業を学ぶ)
第14回 完成作品の上映と相互論評、講評
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業内で鑑賞しきれない作品を様々なアーカイブ機能を使って、事前、事後に視聴する。
また夏休みか秋に企画合宿ないし、沖縄や福島などへのスタディツアーを行う。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 30 | 各期末に、学んだことを総括するリポートを提出してもらいます。内面的にどれだけ学びが進展したか把握します。 |
平常点 | 30 | 授業への出席、参加態度、意見交換での発言などを評価します。 |
その他 | 40 | 後期はつくる作品の出来が重要です。 前期は監督のプロフィール紹介などの課題を積極的に行ったかどうかも重要です。 |
成績評価の方法・基準(備考)
この授業はドキュメンタリーの鑑賞(前期)と制作(後期)を糧として、社会体験したり、級友と意見交流したりしながら、自ら思考し、行動しながら人間として成長することを目的としています。
そのことに前向きで、積極的な学生を評価します。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
作品と制作の評価については、後期終了後に「講評」の形で書き物にし、全員にメールで配布する。
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク/その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
テレビ、映画、ネット動画などで心が動いた作品を選択し、授業内で引用し、論評する。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
オンライン授業でも面接授業でも、映像のネット配信の引用や利用を行う。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
テレビ局で40年にわたり、主にドキュメンタリー番組の制作に携わってきた。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
自分の制作した作品もふくめ、多くの作品を上映し、履修生の発する感想や質問に応えながら、その作品に関わる社会的問題や背景、作品に表れた制作者の主張、表現の特徴などを解説することでドキュメンタリーへの理解を深める。
また、長年の実務経験を生かして、履修生の企画、取材、ロケ、編集を指導する。
テキスト・参考文献等
テキストは指定なし。参考文献は)
亀井文夫「たたかう映画~ドキュメンタリストの昭和史」(岩波新書1989)
森達也「ドキュメンタリーは嘘をつく」(草思社2005)
エリック.バーナウ「ドキュメンタリー映画史」(筑摩書房2015)
七沢潔「テレビと原発報道の60年」(彩流社2016) 他
その他特記事項
授業時間枠外での作品上映会や、映画祭での鑑賞、ドキュメンタリー映像作家との交
流も設定したい。(長尺の作品も見るので隔週で3、4限続きで開講する)