シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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法曹演習 | 2024 | 秋学期複数隔週開講 | 月5,月6 | 法学部 | 鈴木 正勇 | スズキ マサユウ | 1年次のみ | 2 |
科目ナンバー
JU-LA1-003S
履修条件・関連科目等
法学、憲法、民法等の基本法律科目は履修しているとことは必須ではないが、併せて履修すれば、本演習及び基本法律科目の内容の理解が深まる。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
弁護士兼弁理士の業務として取り扱っている知的財産法の判例を題材として演習を行います。毎回、担当者を定め、指定した知的財産法に関する判例について報告を行ってもらい、その後、演習参加者による討論を行います。担当者以外も指定した判例を事前に読んでもらいます。なお、判例はなるべく最近のもので新聞等でも取り上げられたような親しみ易く興味を持てるような事件を予定しています。
科目目的
専門的知識の習得を目的とするものではなく、「知的財産権」に関する判例の分析・討論を通じて実務的な法学入門を行い、基礎的な法的思考力と事実の分析力を養うことを目的とします。また、「知的財産法」について、興味・関心を持ってもらうことも期待しています。
到達目標
判例を読むことに慣れること。
判例を読んで疑問が生じた場合には、自ら調べ、考えること。
判例に関わる民法、憲法等の基本的事項の考え方を把握すること。
法的事項について自らが考えていることを他のものに説明できること。
法的事項について他のものからの説明を受けて、その説明を理解した上で反論することができること。
授業計画と内容
第1回 講師による知的財産法の概要等の説明
第2回 講師による知的財産法に関する判例報告
第3回 判例報告(1) 受講生No.1
第4回 判例報告(2) 受講生No.2
第5回 判例報告(3) 受講生No.3
第6回 判例報告(4) 受講生No.4
第7回 判例報告(5) 受講生No.5
第8回 判例報告(6) 受講生No.6
第9回 判例報告(7) 受講生No.7
第10回 判例報告(8) 受講生No.8
第11回 判例報告(9) 受講生No.9
第12回 判例報告(10) 受講生No.10
第13回 ディベート(前半) 受講生が原告代理人と被告代理人に別れ、主張・反論
第14回 ディベート(後半) 受講生が原告代理人と被告代理人に別れ、主張・反論
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
演習は、必ず指定した判例を読んだ上で参加して下さい。また、演習では積極的に発言して下さい。
担当者は事前にレジュメを作成し、提出して下さい。manabaにアップすますので、履修者は授業前に確認して下さい。
希望者のみですが、授業外で裁判所見学、特許庁見学、法律事務所見学を予定しています。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 40 | 判例を読んだ上での授業の出席 |
その他 | 60 | 判例報告を行うこと(40%) 授業で積極的に発言すること(20%) |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
平成7年弁護士登録、現在に至る。
平成10年弁理士登録、現在に至る。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
弁護士、弁理士業務で取り扱っている知的財産事件に関する判例を用いて報告をしてもらい、当該経験に基づいて講評をしている。
テキスト・参考文献等
〈テキスト〉
指定のテキストはありません。演習で報告してもらう判例を事前に指定し(裁判所、事件番号、判例年月日等を記載した資料を配布)、演習参加者は、当該判例を裁判所のホームページの知的財産裁判例集からプリントアウトして、読んでもらいます。
〈参考文献等〉
知的財産法が掲載されている六法
法律学用語辞典(『コンサイス法律学用語辞典』三省堂)
裁判所のホームページ(http://www.courts.go.jp)
特許情報プラットホームのホームページ(https://www.j-platpat.inpit.
その他特記事項
授業の工夫
演習は、必ず指定した判例を読んだ上で参加して下さい。判例で引用されている条文は六法で参照し、分からない用語がある場合には法律学用語辞典、その他の辞典等で確認して下さい。事件の対象となる物品等をインターネット等で検索し、調べると事案の把握が容易となります。また、演習では積極的に発言して下さい。間違えることを恐れず、練習のつもりでまずは意見を述べ、疑問点について質問して下さい。
希望者のみですが、授業外で裁判所見学、特許庁見学、法律事務所見学を予定しています。
略 歴
昭和59年3月 中央大学法学部政治学科卒
平成5年4月 司法研修所入所(第47期司法修習生)
平成7年4月 同 修了
平成7年4月 弁護士登録(第一東京弁護士会)
平成10年 弁理士登録
平成19年4月 中央大学法科大学院兼任講師
平成23年4月 中央大学法科大学院客員講師
自己紹介
私は現在、弁護士兼弁理士として業務を行っております。取り扱っている業務の内容は、「知的財産権」(特許、実用新案、意匠、商標、著作権、不正競争防止法、その他)に関するものが中心で、一般民事の比率は通常の弁護士よりも低いものとなっていると思います。具体的な内容は、知的財産権の保護や侵害についての相談、示談交渉、訴訟等の裁判手続、特許等の権利の無効審判、審決取消訴訟、ライセンス契約などです。皆さんには馴染みがないかもしれませんが、知的財産権に関する事件や制度改革について連日のように報道されているように、現在、注目されている分野の一つです。