シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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プログラム演習Ⅳ(リージョナルスタディ/ヨーロッパⅠ) | 2025 | 春学期 | 火5 | 商学部 | 小林 佐江子 | コバヤシ サエコ | 2~4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
CM-GL2-15XP
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語/英語/フランス語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
この授業には、2つの目標があります。
まず、SDGsの観点からフランスについて学ぶこと。もう1つは、異文化理解への試みです。
[ フランスのSDGsへの取り組みを学ぶ]
SDGs先進国といえば、フィンランド、スウェーデン、デンマークの北欧3カ国を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。実際に、世界SDGs達成度ランキングでは、これらの国が常に上位をキープしています。しかし、近年順位を上げてきた国があるのをご存知でしょうか。それは、フランスです。調査が開始された2017年の時点で10位だったフランスは、たった2年後の2019年には上位3カ国に続く4位に急上昇し、大躍進を遂げました。その後は安定した成績を維持し、2024年時点で5位です。(日本18位、アメリカ46位、中国68位)。
この結果を聞いて意外に思う人は多いのではないでしょうか。高級ブランドや外食産業、観光産業が盛んなフランスは、一見SDGs の達成が困難に見えます。また、近年、郊外の貧困や不平等について耳にした人も多いでしょう。海外県・海外領土には、十分に読み書きのできない住民がまだまだ多くいます。CO2削減のための炭素税には、多くの国民が不満を爆発。黄色いベスト運動に発展しました。しかし、試行錯誤を繰り返しながら諦めずに、国民一人一人の意識改革が確かに進んでいるようです。
この授業では、他の履修者と協力しながら、グループでテーマ(ゴール)を選んでフランスのSDGsへの取り組みを調査、そこから、私たち日本人が学べること、そして日本からフランスが学べることを探求します。日本にあるフランスの教育機関を訪問し、教育現場でどのような試みがなされているかも学ぶ予定です。
[異文化理解を深める]
異文化理解については、1年間を通して、継続的に考えます。映画や文献などを通して、フランス国内における移民問題について学び、また日本で働くフランス人やフランスで働く日本人へのインタビュー、フランス教育機関からのゲストスピーカーとの対話やフィールドワーク、ディスカッションを通して、異文化理解を含むコミュニケーション能力を高めます。
科目目的
この科目は、商学部アドヴァンスト科目として位置付けられています。学生がヨーロッパの主にフランスやベルギーといったフランス語圏に対する知識を深めるとともに、SDGsや多文化共生への理解を深め、他者と協働する力を取得することを目的としています。
到達目標
この科目では、以下を到達目標とします。
・ヨーロッパ、特にフランスの社会・経済・文化について、その背景・原因を含めて他者に説明できるようになること。
・SDGsへの取り組みを学び、意識を高めること。
・多文化共生について理解を深めること。
・自ら問題を設定して主体的に行動し、他者と協力してプロジェクトを成し遂げること。
・パワーポイントを用いて、説得力のあるプレゼンを行うことができるようになること。
授業計画と内容
1、オリエンテーションと自己紹介
2、フランスにおけるSDGsの歴史と現在
3、テーマ決定
4、貧困
5、つくる責任、つかう責任
6、健康と福祉
7、質の高い教育
8、ジェンダー平等
9、クリーンエネルギー
10、気候変動
11、不平等
12、映画やドラマを通して考える異文化理解
13、在日フランス人・在仏日本人へのインタビュー
14、ゲストスピーカーによる授業
上記の4〜11の研究テーマは、学生の興味により選択されるものなので、変更になる可能性があります。インタビューやゲストスピーカーによる授業の日程は変更になる可能性があります。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
在日フランス人や在仏日本人へのインタビューなどを行う。ゲストスピーカーによる授業は土曜日に行われる可能性があります。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 50 | グループワークにおいて他の履修者と協力しているか、積極的に授業に参加しているか、他の履修者に対して建設的な意見を述べているか、等から総合的に判断します。 |
その他 | 50 | プレゼンテーションの評価。客観的で説得力のある内容を分かりやすく伝えられているかを判断します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
授業に70%以上参加していない場合、プレゼンを行わなかった場合はE判定とします。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
パワーポイント
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストは授業中に配布します。参考文献は授業中に紹介します。
その他特記事項
ソフトウェアはパワーポイントを使用します。
フィールドワークやゲストスピーカーによる授業参加は、土曜日に行われることがあります。
参考URL
Jeffrey D. Sachs, Guillaume Lafortune and Grayson Fuller, Sustainable development report 2024, Dublin University Press. ( https://dashboards.sdgindex.org )