シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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国際経済学 | 2024 | 前期複数 | 月4,木2 | 経済学部 | 小森谷 徳純 | コモリヤ ヨシマサ | 2年次配当 | 4 |
科目ナンバー
EC-NE2-01XX
履修条件・関連科目等
関連科目:基礎ミクロ経済学,基礎マクロ経済学
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、現実把握力(経済学の専門知識及び社会・人文・自然科学の知識教養に裏付けられた広い視野に立った柔軟な知性に基づき,現実の経済現象を的確に把握することができる)の修得に関わる科目です。
<概要>
本講義は3部から構成されます。
第1部は国際貿易論の基礎を扱い,貿易がなぜ起こるのか,どのような貿易パターンが生じるのか,貿易によってどのような利益が生じるのかなどを理解します。
第2部は国際金融論の基礎を扱い,どのように為替レートが決まるのか,マクロ経済政策と為替相場制度はどのような関係にあるのかなどを理解します。
第3部では国際貿易論の発展的な内容,国際貿易において近年重要になっているトピックを講義します。
科目目的
経済学を用いて現実の国際経済に関する様々な問題点を考え,その解決策の提言をしていくためには,まず必要な基礎を身につけることから始めなければなりません。本講義の目的はその基礎を身につけることです。
到達目標
[第1部]
・貿易が生じる理由を既存の貿易理論に基づいて説明できるようになる。
・貿易利益を既存の貿易理論に基づいて説明できるようになる。
[第2部]
・為替レートの決まり方について簡単な説明ができるようになる。
・開放経済下のマクロ経済政策(財政政策,金融政策)の効果を説明できるようになる。
[第3部]
・貿易政策の効果を説明できるようになる。
・国際貿易において近年重要なトピックについて1つは話せるようになる。
授業計画と内容
1.ガイダンスおよびイントロダクション: 国際経済学とは
2.国際収支と国民経済
[第1部]
3.貿易の基本モデル(1): 部分均衡分析
4.貿易の基本モデル(2): 2財の貿易モデル
5.リカード・モデル(1): 生産技術と比較優位
6.リカード・モデル(2): 生産特化と貿易利益
7.ヘクシャー=オリーン・モデル(1): 生産要素賦存と比較優位
8.ヘクシャー=オリーン・モデル(2): 貿易利益と所得分配
9.第1部前半の総括
10. 産業内貿易と新貿易理論
11. 新新貿易理論:企業の異質性と貿易
12. 自国市場効果と経済地理学
13. 第1部後半の総括
[第2部]
14. 貿易と為替レート,貿易実務
15. 外国為替相場の決定理論(1): 金利平価とアセット・アプローチ
16. 外国為替相場の決定理論(2): 購買力平価とマネタリー・アプローチ
17. 外国貿易と国民所得水準の決定(開放マクロ経済政策への導入)
18. 開放経済のマクロ経済政策(1): IS-LM分析からマンデル=フレミング・モデルへ
19. 開放経済のマクロ経済政策(2): マンデル=フレミング・モデル
20. 第2部の総括
[第3部]
21. 貿易政策(1): 関税とその効果
22. 貿易政策(2): 貿易救済措置
23. 地域経済統合
24. 海外直接投資と多国籍企業
25. オフショアリングとグローバル・バリューチェーン
26. 第四次産業革命とサービス貿易
27. 第3部の総括
28. 全体総括
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
テキストの該当箇所および事前配布資料(必要に応じてmanabaで配布)を講義前に読んでくるように努めて下さい。これは講義を「ゼロから教えてもらう場」ではなく「理解を高める場」にするためです。
講義後は問題演習で自らの理解を再確認するように努めて下さい。
また日頃から国際貿易,直接投資や多国籍企業というキーワードを頭において,積極的にニュースを見聞きするように心掛けて下さい。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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中間試験 | 32 | 講義内容を理解しているかどうか |
期末試験(到達度確認) | 48 | 講義内容を理解しているかどうか |
平常点 | 20 | 小テストが主。評価基準は講義内容を理解しているかどうか |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
大教室での講義型授業であり頻繁に実施することは難しいが,新しいトピックに移る際は,ブレインダンプを実施する。
授業におけるICTの活用方法
クリッカー
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【テキスト】
伊藤恵子・伊藤匡・小森谷徳純『国際経済学15講』新世社,2022年(ISBN: 978-4-88384-357-2)。
(なおテキストに含まれない内容は板書やレジュメ等の配布で対応します。)
【参考書】
阿部顕三・遠藤正寛『国際経済学(有斐閣アルマ)』有斐閣,2012年(ISBN: 978-4-641-12480-6)。
阿部顕三・寳多康弘『グラフィック国際経済学』新世社,2024年(ISBN: 978-4-88384-379-4)。
石川城太・椋寛・菊地徹『国際経済学をつかむ(第2版)』有斐閣,2013年(ISBN 978-4-641-17719-2)。
大川昌幸『コア・テキスト国際経済学 第2版』新世社,2015年(ISBN: 978-4-88384-232-2)。
澤田康幸『基礎コース 国際経済学』新世社,2013年(ISBN: 978-4-88384-061-8)。
多和田眞『コンパクト 国際経済学』新世社,2010年(ISBN: 978-4-88384-153-0)。
その他特記事項
オフィスアワーを積極的に活用して下さい。他の授業と時間が重複している場合は,事前に連絡をもらえればオフィスアワー外でも対応します。
国際経済学科の受講生には,学科必修科目である「国際経済学(本講義あるいは後期のもの)」で基礎を理解し,国際金融論,世界経済論,国際経済政策,および国際開発論(これらは国際経済学科の選択必修科目)へと学びを進めてくれることを強く希望する。