シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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国際関係論 | 2024 | 前期複数 | 土1,土2 | 経済学部 | 上原 史子 | ウエハラ フミコ | 2年次配当 | 4 |
科目ナンバー
EC-PB2-75XX
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、現実把握力(経済学の専門知識及び社会・人文・自然科学の知識教養に裏付けられた広い視野に立った柔軟な知性に基づき、現実の経済現象を的確に把握することができる)の修得に関わる科目です。
<概要>
この授業では、20世紀からこれまでの国際関係史を概観した上で、戦争と平和の問題について考えるとともに、グローバリゼーションの弊害が露呈してきた21世紀の世界が抱える諸問題に我々がどのように取り組んでいくべきなのかを議論します。
2024年の世界は感染症・戦争と立ち向かい続けることが必至です。先進国も途上国も様々なダメージからの復興策を模索しながら、自由貿易と保護貿易の間で揺れ動き,移民・難民問題,テロとの戦い,気候変動対策,エネルギー安全保障など,様々な難題に取り組むことが求められます。また、プーチン戦争の長期化とともに「核」の取り扱いをめぐる世界の対立が続くと予想されます。
これらの難問を解決できるか否かはバイデン・プーチン・習外交のみならず,戦争に翻弄されているEUが再び外交交渉力を握ることができるようになるかどうもカギとなります。そして我が国日本はどうあるべきなのか?
以上のような混とんとした国際関係の将来について受講する皆さんと議論する予定です。
科目目的
この授業では、現実把握力(経済学の専門知識及び社会・人文・自然科学の知識教養に裏付けられた広い視野に立った柔軟な知性に基き、現実の経済現象を的確に把握することができる)を身に着けることを目指します。その際、コロナ禍&戦渦の世界が抱える諸問題に我々人類はどのように取り組んでいくべきなのかを考えましょう。
到達目標
現代の世界は、国内政治の動きだけではなく、貿易や外交交渉を通じた国家間関係、国境を越えた国際組織の動向に大きく影響される。この授業では世界のこのようなダイナミズムを学び、国際情勢の現状と課題を理解し、激動の21世紀世界の動きを正確にとらえるための思考力を身につけることを目標とします。
授業計画と内容
以下のトピックを中心に、関連映像なども活用しながら、14週(全28回)の講義を進める予定です。ただし、国内外のハプニングによっては講義順序や内容が変わる可能性が高いことを承知のうえ、履修してください。
第1回 イントロダクション
第2回 世界情勢概観(感染症・戦争・自然災害とのたたかい)
第3回 国際関係のとらえ方(国家と非国家アクター)
第4回 貧困・格差・SDGs
第5回 帝国主義時代の国際関係
第6回 第一次世界大戦と平和(ベルサイユ体制)
第7回 第二次世界大戦と平和(ヤルタ体制)
第8回 冷戦のはじまりと冷戦期国際関係
第9回 技術革新と戦争
第10回 核兵器と原子力の平和利用
第11回 核と安全保障
第12回 グループディスカッション
第13回 世界の安全保障政策
第14回 日本の安全保障政策
第15回 冷戦後のアメリカ・ロシア・ヨーロッパ
第16回 冷戦後の日本と世界
第17回 世界の統合と分裂Ⅰ:国際統合・自由貿易協定
第18回 世界の統合と分裂Ⅱ:民族紛争・テロとの戦い
第19回 戦争と感染症との戦いの行方
第20回 地球環境問題Ⅰ:世界・国家・地域の気候変動対策
第21回 地球環境問題Ⅱ:温暖化対策と国際交渉
第22回 世界の資源とエネルギーをめぐる問題
第23回 開発援助とグローバル・ガバナンス
第24回 21世紀のアジア・ヨーロッパ・中東・アフリカ
第25回 3.11以降の日本と世界:チェルノブイリとフクシマから考える気候安全保障
第26回 Withコロナ・With戦争時代の世界と日本
第27回 2024年の国際関係展望
第28回 総括(ディスカッション)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
毎回の授業で取り扱うテーマに関連するニュース報道を各自チェックしておくこと。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 50 | 授業理解度 |
その他 | 50 | 授業内課題・試験等 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末/その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
WEB資料や視聴覚教材も活用。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
滝田賢治・大芝亮・都留康子編『国際関係学 第3版補訂版――地球社会を理解するために』有信堂高文社、2023年。
参考文献として以下も読んでみることをお勧めする。
広瀬佳一編著『NATOを知るための71章』明石書店、2023年。
ジョセフナイ『国際紛争 理論と歴史』有斐閣、2017年。
星野智編著『アントロポセン時代の国際関係』中央大学出版部、2022年。
太田宏『主要国の環境とエネルギーをめぐる比較政治』東信堂、2016年。
宮本光雄『エネルギーと環境の政治経済学』国際書院、2016年。
内田孟男編著『国際機構論』ミネルヴァ書房、2013年。
土山實男『安全保障の国際政治学 第二版』有斐閣、2014年。
田中浩編著『EUを考える』未來社、2011年。
イアン・クラーク著・滝田賢治訳『グローバリゼーションと国際関係理論』中央大学出版部、2010年。
金子寿太郎『EU ルールメイカーとしての復権 』日本経済新聞出版、2021年。
パオロ=ジョルダーノ『コロナの時代の僕ら』 早川書房、2020年。
浜矩子『統合欧州の危うい「いま」』詩想社、2020年。