シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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環境倫理学 | 2024 | 後期 | 月2 | 経済学部 | 濱岡 剛 | ハマオカ タケシ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
EC-PB2-86XX
履修条件・関連科目等
「倫理学」を履修していることが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、現実把握力(経済学の専門知識及び社会・人文・自然科学の知識教養に裏付けられた広い視野に立った柔軟な知性に基づき、現実の経済現象を的確に把握することができる)の修得に関わる科目です。
<概要>
環境問題について倫理的視点から考察する。環境問題は、従来ならば問題とされなかったような行為に倫理的な問題が含まれていることを露わにしつつある。そうした問題に、場当たり的ではなく一貫性をもった原理・原則に基づいて対応するためにはどうすればよいかを考える。(福島第一原発事故は様々な倫理的問題を我々に提起している。そうした問題を考える手がかりとして、本学OBでもあるジャーナリストの吉野実さんから、福島第一原発事故の実態についてお話をうかがう予定である。)
科目目的
環境問題の解決は現代の人類にとって喫緊の課題であるが、そのためには、科学技術の問題にとどまらず、現在の豊かな人間社会を形成してきたさまざまな要因について、これまでのやり方でよいのか反省を加える必要がある。この授業では倫理学的視点から問題を見ていくことになる。伝統的な倫理学説を踏まえつつもそれに固執するなく、多面的に考察するよう心がけ、環境問題についての議論のうちにどのような倫理的問題が潜んでいるかを見抜く力をつける。
到達目標
・伝統的な倫理学説が環境問題に対してどれほど有効である(あるいは有効でない)かを説明できる。
・環境倫理学の議論における主要な論点が何かを説明できる。
・日常生活で出会う環境問題について、倫理学的な視点から分析し、どこに問題があるかを明確に説明することができる。
・日本の原発政策について倫理学的な観点から論じることができる。
授業計画と内容
第1回 環境倫理学とは(序章)
第2回 功利主義と環境問題(第1章)
第3回 義務論と環境問題(第2章)
第4回 徳倫理学と環境問題(第3章)
第5回 世代間倫理(第7章)
第6回 環境正義(第8章)
第7回 原発問題に関する講演(吉野実さん)
第8回 リスクと予防原則(第9章)
第9回 気候正義(第10章)
第10回 土地倫理(第4章)
第11回 自然の権利(第5章)
第12回 生物多様性(第6章)
第13回 風土と環境倫理(第11章)
第14回 まとめ
(吉野実さんの講演を便宜的に第7回としているが、変更の可能性もある。)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 80 | 各学説のポイントを押さえた上で、それらを具体的な環境問題に適用して倫理的問題の所在を明確に説明することができるか。 |
レポート | 10 | manabaにて数回課題を出す。 授業内容の理解を確認するために、ポイントとなる事柄について簡単な説明を求める |
平常点 | 10 | 毎回の授業で、responのアンケートにて意見表明を行う。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業期間の後半で、教科書各章末尾の「アクティブラーニング」に示されている課題を手がかりに、学生の発表ないし議論の時間を設ける。
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
教科書
吉永明弘・寺本剛(編)『環境倫理学』昭和堂、2020年、3STEPシリーズ2、ISBN978-4-8122-1034