シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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AI・データサイエンスツールⅠ | 2023 | 前期 | 他 | 学部間共通科目 | 佐々木 亮、武石 智香子 | ササキ リョウ、タケイシ チカコ | 1~4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
UW-AI1-A03M
履修条件・関連科目等
本科目の履修の前提となる科目はありません。
実習を自らのPCで行うため、PC保有が履修条件です。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
AI・データサイエンス全学プログラムの応用基礎レベルに位置づけられスキルを身につけるツール科目の中でも、AI・データサイエンスツールⅠはもっとも基礎的で主として文系向けのツール科目です。AI・データサイエンスの時代におけるExcelによるデータ活用法を学び、python、SQLを触りつつ、最後にAI体験実習をします。その過程で、データを活用するための基礎知識と基本的なスキルを身につけます。
本科目はオンデマンド形式なので、実習部分については、動画あるいは静的なウェブページの内容を参考にして、自身のPCでも同じことを実行しながら進め、チャレンジしながら理解を深めます。わからないところはmanabaのスレッドやチャットボットで質疑応答を行います。
科目目的
データサイエンスとはデータ化されたエビデンスを活用して問いに対する答えを解明する方法で、社会科学や人文科学を含むさまざまな分野でも活用されているものです。国や自治体の統計データ分析、調査票やオンライン上のデータを用いたマーケティング調査はそのほんの一例です。
表計算ソフトの代表格であるExcelは、表の作成や集計を行うソフトウェアです。本科目では、どの分野で働くとしてもいまや必須の表計算ソフトExcelについて、その基本的なスキルを身につけます。
AI(人工知能)とは人間の知的活動を人工的に再現することです。現在のAIの中核的技術である機械学習を、機械学習でもっともよく使われるpython、そしてデータベース言語の代表格であるSQLにも触れて、AIの基本的な仕組みを体験します。
到達目標
この科目は下記(1)・(2)を目標としています。
(1) Excelではデータを分析・視覚化したりするスキルを体得することが目標です。
具体的には次のような項目が含まれます:
◆COUNTIF、IFなど基本的な関数
◆AVERAGE関数などによる集計
◆テーブルやピボットテーブルの作成
◆円グラフ、棒グラフなどによる可視化とトレンドラインによる予測
◆LEN、MID, CONCATENATEなど文字列関数
◆記述統計や相関
Excel関連ではその他、紹介程度ではありますが、発展的なExcelの活用法があることを学びます。具体的には、Power Platform、マクロVBA、分析ツールなどの紹介がこれに当たります。
(2) PythonやSQLの基礎知識については必要最小限にとどめ、最後に、機械学習を用いた自然言語処理による感情分析を体験することが到達目標です。
※(関連科目) アプリ開発をWebアプリケーションフレームワークをプログラミングから学びたい人にはツールⅡ(Ruby & Ruby on Rails)、BIや統計解析に特化したプログラム言語Rで分析を行いたい人にはツールⅢ(Exploratory & R)、汎用的なプログラム言語を基礎から体系的に学びたい人にはツールⅣ(Python & SQL)をお薦めします。ツールⅠの履修後にこれらの科目にステップアップすることもお勧めです。
授業計画と内容
第1回 Excelの基本
この科目で学ぶこと、Office365 Excel インストール、基本操作
第2回 Excelによるデータ入力の基本
数式エントリ、絶対参照と相対参照、生データ作成
第3回 Excelによる表計算と基本統計量
AVERAGE、COUNT、COUNTIF、IF、テーブル、ピボットテーブル
第4回 Excelによるデータラングリング,最適化
フィルタ、文字列関数、文字コード、日付関数
ゴールシーク、ソルバーの紹介、主成分分析の紹介
第5回 Excelによる可視化
グラフの作成と編集、スパークライン、トレンドライン、地図、スライサー
インタラクティブな可視化の紹介
第6回 Excelによるデータの結合、Power Platformの紹介
VLOOKUP関数
Power Appsの紹介
Power BIの紹介(Power Query、Power Pivot、Power BI)
第7回 Python事始め
Python: Colabの使い方、Pythonを使ってみよう
第8回 Python × Excel
Pythonを使ったExcelの自動化
第9回 SQL事始め
SQLを使ってみよう
第10回 2つの質的変数の関係、質的変数と量的変数の関係
Excel: クロス集計表、推定と信頼区間、chisq.dist、norm.dist、t.dist
Python: pandasを使ってデータ分析してみよう
第11回 2つの量的変数の関係
Excel: 散布図、相関、回帰、分析ツールの紹介
Python: SQLと連結して見よう
第12回 機械学習事始め
機械学習とは、データサイエンスとは
機械学習(Machine Learning)、深層学習(Deep Learning)の簡単な紹介
第13回 先取りWeb3の世界 sneak peek、AI体験実習の準備
Web3について、画像認識を実行するだけの手を動かす時間
第14回 AI体験実習
データサイエンティスト目線でのビジネス応用、感情分析
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 10 | 期末課題 10% |
平常点 | 84 | manabaドリル 4%×14回 = 56% manaba小テスト 2%×14回 = 28% |
その他 | 6 | サーベイ加点 6% |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
各自のPCでExcel, Python, SQLの実習を行う。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
武石はコンサルティング会社での勤務経験有
佐々木はDeNAの現役データサイエンティスト
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
(武石)シンクタンクでは、当時はまだコマンド入力であったSASを導入したての所属部署でマニュアル解読役に指名されてコンサルティング業務に必要なデータ分析を行った。また、スプレッドシートを用いて、部署の会計システムを創った。時代は大きく変わり、ツールも進化したが、学生に役立つ授業を行うことを企図している。
(佐々木)データサイエンティストとして、数千万人の通信データを分析し、データを元にしたコンサルティング業務を行っている。これまで顧客の要望にあわせ、Excelなどを用いたシンプルな分析から、機械学習を用いたモデルの構築を行なってきた。担当講義では現場で実際に利用された分析手法や、ビジネス応用の目線を伝える。
テキスト・参考文献等
購入すべき教科書はありません。
その他特記事項
動画配信型オンライン授業を受講できる環境と、実習を行うことのできるPCが必要です。